こんにちは!パッシ部長の佐久間です。ようやく秋の訪れを体感できる日が多くなってきましたね!とは言え日中外で作業をしているとまだまだ暑いなあと感じます。とは言え暑さのピークは越えましたので過ごしやすい日が増えそうです🎵
さて、お家づくりには多くの検討事項がありますが最優先事項の1つに「地震対策」が挙げられます。
「新築住宅を建てるなら、地震に強い家がいい。」
誰もがそう願いますよね。日本は世界有数の地震国。だからこそ、地震に備えた構造選びは、家づくりにおける最重要テーマのひとつです。
この記事では、住宅建築のプロの視点から「地震に強い構造」とは何か、どんな構造を選べばよいのかを、分かりやすく解説します。
1. 日本の住宅に地震対策が必要な理由
日本は「世界の地震の約1割が発生する」と言われるほど地震が多い国です。
1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災、そして直近の能登半島地震など、記憶に残る地震災害は数多くあります。
これらの災害から学んだ教訓は、「住宅の構造次第で命が守れる」ということです。
そのため、<新築住宅における地震対策は“当たり前”ではなく“命を守る選択”>として、真剣に取り組む必要があります。
2. 地震に強い住宅をつくる3つの考え方
新築住宅の地震対策には、大きく分けて次の3つのアプローチがあります。
◆① 耐震:建物そのものを強くする
建築基準法や住宅性能表示制度では、**「耐震等級」**という基準で評価されます。
耐震等級 | 特徴 |
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等級1 | 基準法レベル。震度6強〜7で倒壊しない |
等級2 | 等級1の1.25倍の強度。学校や病院レベル |
等級3 | 等級1の1.5倍の強度。消防署・警察署レベル |
等級3の家は地震後も使用可能なレベルの構造強度があり、長期的に安心して暮らせる家づくりに最適です。
◆② 制振:揺れを吸収して被害を軽減する
「耐震」がガッチリ受け止める力だとすれば、「制振」は揺れをやわらげて受け流す技術です。
ダンパー(制振装置)を組み込むことで、繰り返しの揺れに強くなり、構造材の破損を防ぎます。
家具の転倒や内装の損傷を抑える効果もあり、近年では多くの木造住宅で採用されています。
◆③ 免震:揺れを建物に伝えない
建物と地面の間に「免震装置」を設置し、地震の揺れそのものを建物に伝えにくくします。
高層ビルや公共施設で多く使われますが、コストは高めで戸建て住宅では限定的です。
3. 地震に強い構造の種類と選び方
■ 木造軸組工法(在来工法)+耐力壁・金物補強
日本の伝統的な工法で、設計自由度が高く、適切な耐力壁配置と金物補強により高い耐震性能を発揮します。
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耐力壁(筋かい・面材)をバランスよく配置するのがポイント
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「偏心(ねじれ)」を避けたプランが重要
■ 2×4(ツーバイフォー)工法(モノコック構造)
6面体構造(床・壁・天井が一体)で揺れを面で分散するため地震に強い。
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開口部の多い間取りには要注意
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繰り返しの地震にも比較的安定した性能
■ 鉄骨造・RC造(ラーメン構造)
柱と梁で構成される高強度な構造体。大空間や高層住宅で有利。
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戸建て住宅でも採用されるがコストは高め
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地盤条件と施工精度の確認が必須
4. プロが実践する「構造選び+設計の工夫」
構造だけでなく、以下のような設計の工夫も住宅の耐震性能を高める鍵となります。
工夫 | 内容 |
---|---|
壁のバランス配置 | 偏った壁配置は建物をねじれさせる原因に |
屋根の軽量化 | 重い瓦よりガルバリウム鋼板などの軽量材 |
正方形や長方形の形状 | 凹凸の少ない形の方が安定しやすい |
ベタ基礎+地盤改良 | 強い基礎があってこそ構造が生きる |
5. 長期視点で考える「地震に強い家」とは?
新築時にしっかりと地震対策を講じることで、次のようなメリットが得られます。
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家族の命と資産を守れる
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修繕コストを最小限に抑えられる
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地震保険料の割引が受けられる(耐震等級2以上)
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売却・譲渡時にも高評価されやすい
まとめ:安心して暮らすために、構造選びは最重要ポイント
「構造は見えなくなるからこそ、最も大事」
家づくりで見落とされがちなのが“構造”の話ですが、耐震性能は命と資産を守る住宅の根幹です。
耐震等級・構造形式・地盤・施工精度――これらを丁寧に選び抜いた家こそ、本当に「安心して暮らせる住まい」です。
Next Design Homeのお家づくりのコンセプトである「家時間」を最高にするためのこだわりポイントの1つですので是非詳しく知りたい方はお気軽にご相談くださいね!