こんにちは!パッシ部長の佐久間です。いよいよ8月に入り夏本番といったところでしょうか…暑くて干からびそうです💀そうなると一層必需品となるのがエアコンなのですが、各部屋につけたエアコンをフル稼働させるととんでもない電気代を請求されちゃいそうで怖い…と感じられる方も少なくないと思います。
そして、夏になるとよく聞かれるワードが「冷房をかけても部屋が暑い」「電気代が高い」といったお悩みをよく聞きます。
実はその原因、日射の入り方にあるかもしれません。そこで登場するのがパッシブデザインの日射のコントロールの1つ、「日射遮蔽(にっしゃしゃへい)」です。では実際にどのくらいの効果があるのでしょうか?
今回は、
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① 外で日射を遮る(外付けブラインド・すだれなど)
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② 室内で日射を遮る(レースカーテンなど)
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③ 何もしない(直射日光が部屋に入る)
この3つのケースで、部屋の温度や光熱費がどう変わるのかをわかりやすくご紹介します。
☀️日射遮蔽の基本
夏、室温が上がる大きな原因のひとつが窓からの直射日光。
その7割以上が窓から侵入すると言われています。
つまり、日射をどうコントロールするかで室内の暑さや冷房効率が大きく変わります。
🏠【シミュレーション】同じ部屋での比較
前提条件
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南向きの大きな掃き出し窓(幅2m × 高さ2m)
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外気温:35℃
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エアコン設定温度:27℃
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冷房稼働時間:朝9時〜夕方6時
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建物性能:高断熱・高気密(Ua値0.4程度)
ケース | 室温上昇(冷房OFF時) | 冷房使用電力量(1日) | 想定電気代(1日) |
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外で遮る(すだれ等) | +1〜2℃程度 | 約3.0kWh | 約100円 |
室内で遮る(レースカーテン等) | +3〜4℃程度 | 約4.5kWh | 約150円 |
遮らない(直射日光) | +5〜6℃以上 | 約6.5kWh | 約220円 |
※電気代は30円/kWhで試算
🧐なぜ「外で遮る」と効果的なの?
直射日光は室内に入ると熱エネルギーに変わって蓄熱します。
つまり、室内でカーテンを閉めてもすでに熱は部屋に侵入済み。
一方、窓の外で遮ると熱が建物に届く前にカットできます。
これが“外付けブラインド”や“すだれ”、“アウターシェード”などが効果的な理由です。
🌿快適性の差も歴然
外で日射を遮ると、冷房が効きやすく冷房の立ち上がりが早い。
しかもエアコンがサボらず動けるから、室内の温度ムラや不快な暑さが減ります。
逆に、直射日光をそのまま入れてしまうと、
冷房が「熱い→冷やす→熱い→冷やす」を繰り返してしまい、無駄なエネルギー消費と温度ムラが発生します。
💡パッシブデザインのおすすめ
夏は「窓の外で日射を遮る工夫」をするだけで、
・冷房費の節約
・快適な室温の維持
・冷房機器の寿命延長
などのメリットがあります。
具体的な方法
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外付けブラインド(可変できて便利)
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アウターシェード(後付けも可能)
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すだれ(コスパ最強!)
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オーニング(デザイン性◎)
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庇(建築段階で設計が大切)
✍️まとめ
夏の日射遮蔽は、「室内」ではなく「外」で行うのが断然効果的!
エアコンに頼りすぎず、自然の力を上手に活かすのがパッシブデザインの真骨頂です。
ぜひこの夏、日射の遮り方を見直して快適で省エネな暮らしを体感してみましょう!
NextDesignHomeパッシ部長 佐久間