こんにちは!パッシ部長の佐久間です。梅雨が明けたと聞いていましたがどうやら梅雨模様に逆戻りしている毎日ですね。でもしっかり暑いので熱中症やこまめな水分補給には注意が必要です!さて、今現場が少し落ち着いているのでいろいろ振り返ったりNDHの軌跡を振り返ったりしているのですが、改めてNextDesignHomeが本気で取り組む「パッシブデザイン設計」についてまとめてみようと思います。すごく難しい設計手法ですが、理解して設計に活かせばさらに住み心地の良いお家になりますので是非見て行ってください!^^
そもそも「パッシブデザイン」ってなに?
まず語源ですが、パッシブ(Passive)=受動的という意味になります。
住宅においては、機械に頼るのではなく太陽の光や風、熱といった“自然エネルギー”を建物の設計で最大限活用する考え方です。
つまり、エアコンなどの設備(アクティブデザイン)に頼るのではなく、設計で快適さをコントロールするのがパッシブデザインとなります。
パッシブデザイン住宅の「5つの条件」
パッシブデザイン住宅には、快適さを生み出すための5つの基本的な条件があります。順番に見ていきましょう!
①【断熱】 熱を逃がさない、入れない
まず基本にして大前提なのが断熱性能の確保。
冬に暖房しても外に熱が逃げてしまっては意味がありません。また、夏の強烈な日差しも外からの熱侵入を遮断する必要があります。ポイントとして
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高性能な断熱材を屋根・壁・床にしっかり施工
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熱橋(ヒートブリッジ)対策=構造体の隙間から熱が伝わらないよう工夫する
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サッシはハイブリッド窓(複合断熱サッシ)+Low-E複層ガラスが基本(エリアによっては樹脂窓)
👉 UA値(外皮平均熱貫流率)は0.46以下が理想(※地域によって異なります※NDHの商圏(地域区分:6)として)
②【日射遮蔽】 夏の直射日光は防ぐ!
夏場に西日が部屋に入り込んで、サウナのような室内になった経験ありませんか?
パッシブデザインでは、夏の強い日差しを遮ることがとても重要です(日射遮蔽(しゃへい))そこで
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軒や庇を深くして夏の高い太陽を遮る
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窓に外付けブラインド・すだれ・植栽などを活用
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南面以外の窓はコンパクトにし、遮蔽を意識した配置に
👉 ポイントは「日よけは外で」。室内カーテンだけでは不十分かも。
③【日射取得】 冬の陽だまりを活かす!
逆に冬は太陽の光をしっかり取り込む設計が大切です。南側からの低い日差しを最大限活用しましょう。
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南向きの大きな窓で日射を室内に取り込む
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蓄熱性のある床材(コンクリート・タイルなど)で暖かさをキープ
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開口部はガラス性能だけでなく“窓の位置”も重要
👉 建物の南面をいかに有効活用するかが鍵!
④【通風】 自然の風を室内に取り込む
「風通しのいい家にしたい!」
そんな希望を叶えるのが通風計画です。
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窓の配置を工夫して風の通り道をつくる(対角線上に配置するのが基本)
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高低差を利用した「立体通風」を設計に組み込む
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地窓や吹き抜け、通風用の小窓も有効活用
👉 機械換気に頼りすぎず、自然の風を感じる生活ができるのが理想
⑤【昼光利用】 昼間の光で電気を減らす
日中でも照明を点けないと暗い家って、もったいないと思いませんか?
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天窓(トップライト)やハイサイドライト(高窓)を使って自然光を導入(導光)
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光を反射させる白い壁や明るい床材で室内を明るく
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各部屋に必要な「水平照度」を確保する設計
👉 「明るさ」=「窓の大きさ」だけではありません。光の質と入り方が重要です。
【番外編】パッシブデザインとセットで考えること
◆ 高気密化も意識する
せっかく断熱しても隙間風が入ってきたらアウト。C値(相当隙間面積)は1.0以下、できれば0.5以下が理想。
◆ 敷地条件とのマッチング
周囲の建物、隣家の影、風の通り道など…敷地環境に応じてデザインを最適化する必要があります。
◆ 長期的視点での経済性
初期コストは上がっても、光熱費・設備費が減るので長期的には経済的。ZEHや長期優良住宅とも親和性◎。
まとめ:自然と共に暮らす「頭のいい家」
パッシブデザイン住宅は、自然を味方につけた設計手法です。
「夏は日陰、冬は陽だまり。風が通って、電気を使わないでも明るい。」
そんな当たり前のようで贅沢な暮らしを、建築の力で実現できるのがこの考え方の素晴らしさです。
もしこれからマイホームを建てるなら、「間取りの良さ」だけでなく、“暮らし心地の良さ”が続く設計をぜひ検討しましょう!もし興味がありましたら是非NextDesignHomeへお越しくださーいっ!(^_-)-☆
NextDesignHomeパッシ部長 佐久間