本ブログをご覧いただきありがとうございます!パッシ部長こと部長の佐久間です。
本格的な夏到来!(意外に)皮膚が弱い僕は今シーズン2回目の脱皮の最中です(笑)どんどん黒くなっていって最終的には夜道を歩いていると完全に周囲と同化してしまいます…暑くなると食欲もなくなるし体力低下が懸念されるのでしっかりと食べて夏を乗り切らねば!うなぎ食べたい!!
窓の性能が見直される時代到来か!?
さて、僕は常日頃から色々な情報源から情報を集め精査し、検討し、新知識をアップロードし続けています。その中心にあるのは「パッシブデザイン」なわけですが、パッシブデザインの基本中の基本にして極意といえば「日射のコントロール」ですよね!暑くなる夏は外付け部材(シェードやブラインド、グリーンカーテン、シャッター等)で日差しを遮り外で日よけする。寒くなる冬はできるだけ南側からの日射を受け止めて室内に取り入れる。そのために日照シミュレーションを綿密に行い、窓に日射が当たる時間や面積等を分析し適切と思われる高さや位置に配置することを全棟、全提案に取り入れています。
ちょっと計算してみよう!
なぜそれだけこだわるかというと日射(太陽の日差し)によるエネルギーが相当大きく、結果室内の環境に与える影響がすごいからです!例えば一般的なLow-eペアガラス(ガラスが2枚ある窓)があったとします。簡易的な前提条件として、
①窓に当たる日射熱が250w
②窓の断熱性能が2.33w/㎡K
③日射熱取得率が0.56(56%入ってくる)
④窓面積が3.3㎡(一般的な掃き出し窓)
⑤外気温と室温の差が15℃(<例>室内20℃外気温5℃)
上記の条件において、室内に入ってくる熱量は
250w×3.3㎡×0.56=462w となり掃き出し窓一か所あたり462wの日射熱の流入があります。
それに対して逃げていく熱は
3.3㎡×2.33w/㎡K×15℃=115.33w となります。
ご覧頂いてお分かりのように窓の断熱性能による熱の損失よりも入ってくる熱の方が約4倍も多いんですね!ですから夏はそれを外部で日よけすることで入ってくる熱を11%まで抑えることができ、(462w×0.11=50.82wまで削減!)冬は積極的に室内に入れることで掃き出し2か所でストーブ1台分の熱を無料で獲得することができます!つまり窓の性能は断熱性能よりも日射熱取得率で語られるべきだと個人的には思うのです!
日射熱取得率の表記義務化の方針?
昨今、住宅省エネをめぐる法改正が整備されてきています。まだ確定ではないですが、窓も日射熱取得率の表記義務化が検討されているそうです!そうすれば断熱性能だけでは見えにくい窓性能の本質が分かりやすくなるのではないかと思います!しかしそれらが整備されてもつくり手がしっかりと勉強をして理解しなければ宝の持ち腐れですし、たとえ理解していても実際に建築地での日照シミュレーション等の周辺環境分析をしなければなんの意味もありません…それができているつくり手はほんの一握りです。一刻も早く、真に快適で少ないエネルギーで暮らせる住宅が増えていくこと祈るばかりです!
NextDesignHomeパッシ部長 佐久間